長期化する避難生活で車中泊で過ごす人もいるなか、岩手県大船渡市三陸町の避難所ではエコノミークラス症候群を防ごうとさまざまな取り組みが行われています。

大船渡市内の避難所の1つとなっている三陸公民館では、市から依頼を受けた保健師が巡回し、避難所で生活する人と話をするなどして体調を確認しました。
(中澤美寿妃記者リポート)
「避難生活が長期する中で、さまざまな理由で車中泊を余儀なくされている人たちがいます。そんな中注意が必要なのがエコノミークラス症候群です」

ペットを連れて家族6人で綾里地区から避難したこちらの女性は、7日目の車中泊生活を迎えていました。
(保健師)
「これみてよければ、足のつまの運動とか座ったままできる運動があるので、血栓予防でぜひ車の中で使ってみてください」

(車中避難の人)
「体の疲労はまだ耐えれるかなと。窮屈な姿勢で寝たりするので、気持ち的にも先が見えないので、不安が大きくて疲れたなという感じはあります」
こうした中、大船渡高校や県内外の大学で構成する学生団体「ユースフォー大船渡」は三陸公民館で予定していたイベントが中止となり、地域のために何かできないかと動き出しました。

(学生団体ユース・フォー・大船渡 神津心さん)
「地域のためにイベント以外でも助け合う活動ができたらと地方から大学生が集まって活動しています」
4日は三陸公民館で避難者が体を動かすためラジオ体操を開催し、およそ40人が参加しました。
また、ロビーには入りきらず、2階で体操をする人の姿もありました。

(避難者は)
「最高。体がほぐれて最高でした。(Q体を動かすと気分は変わりますか?)明るくなる」
(大船渡市健康推進課主任保健師・小松千秋さん)
「座りっぱなしはエコノミークラス症候群を発症するリスクが高まるので、保健師が巡回しながら車中泊をしている方々に予防に関する啓発普及をしております」
長期化する避難に向けて、エコノミー症候群の予防など避難者の健康確保の取り組みが進められています。