消火を妨げている要因を専門家は次のように話します。

(京都大学防災研究所 峠嘉哉 特定准教授)
「延焼速度が速かったことを踏まえますと樹冠火が起こった可能性があるかなというふうにそういう可能性があるかなというふうに考えています」

日本の林野火災のほとんどは地表の落ち葉などが燃え広がる「地表火」ですが、今回は、燃え上がった火が樹木の葉にまで達する「樹冠火」となり、延焼の速度が上昇した可能性があるといいます。


さらに…

(京都大学防災研究所 峠嘉哉 特定准教授)
「今回の植林された領域はその針葉樹、杉や松みたいな樹種が多かったというふうに伺っています」

杉や松は葉に油分が多く含まれていて、燃えるとより多くの熱を放出します。
また山間部で発生した火災にはこんな事情も…

(大船渡地区消防組合 小野田利文消防次長)
「地上隊が入れないということで消火が地上からは行えない、困難で空中消火しか行えない」

特に斜面で延焼が拡大すると消火が困難になるといいます。
3日朝、自衛隊のヘリコプターが撮影した映像では赤崎町の長崎地域から外口地域にまで火の手が及んでいるのが確認できました。
さらなる住宅への被害とともに懸念されているのが避難の長期化です。

午後2時半現在で大船渡市内に出されている避難指示は、1896世帯4596人に及んでいて、実際におよそ1200人の人が避難しています。