弁護側「時速120キロという高速のバイクの接近を予見し、回避することは不可能、被告に過失はない」

 これまでの公判で弁護側は「時速120キロという高速のバイクの接近を予見し、回避することは不可能、被告に過失はない」と無罪を主張。

トラックは、交差点に入り切る前に右折…

 これに対し、検察は「当時、白バイは警ら中で、赤色灯を点灯させながら、118キロほどで走行していたが、トラックを見つけて、88キロまで減速した。トラックは、右折先の反対車線に停止していた車両の内側を進行しようとして、安全確認を怠り、事故が起きた」と指摘していました。

死亡した男性警察官の警察葬(おととし10月27日、札幌市南区の北海道警察学校)

 2日午後の公判では、主に証拠調べが行われ、検察は、下記の調書などを提出、証拠として採用されました。

・実況見分調書 被告立ち会いのもと、低速度で当時の状況を再現
・ドライブレコーダーの映像
・「被告に反省して欲しい」などと述べた男性警察官の妻の供述調書
・谷口被告の供述調書など

道警は、事故防止に向けて最高速度100キロを通達

 この中で検察は、事故直前の白バイの速度118キロについて、警ら中で、法律上は問題ないとしながらも、北海道警察が事故防止に向けて「最高速度は100キロ」とするよう、白バイに通達していたことも新たに明らかにしました。

 当時、この通達を20キロ近く超える速度で走行するほどの緊急性が白バイにあったのかなどについては、説明していません。

次回公判で目撃者の証人尋問

 その後、検察が事故の目撃者の証人尋問を求めたの対し、弁護側は「事故態様に争いはないため、目撃者の証言は被告の過失を明らかにするものではなく、不必要」と反論。

初公判時の廷内(7月6日、札幌地裁)12月1日の次回、検察が求めた目撃者の証人尋問の予定

 主張が分かれましたが、札幌地裁が証拠として採用したため、12月1日に予定の次回の公判で、目撃者の証人尋問が行われます。

【続きを読む】唯一の目撃者が語る「トラックは右折せず、直進と思っていた」