小池都知事との面会「緊張しすぎて…」
大会エンブレムに決まったあと、東京都の小池知事と面会する機会があったという多田さん。その時は緊張しすぎて、何を話したかあまり覚えていないと、顔を赤くします。ただ「かわいらしいデザインですね、いいですね」と声をかけてもらい、うれしかったといいます。

障害があってもなくても、工夫することでお互いを理解し合える
「陸上や水泳などのスタートはランプで、サッカーやバレーは旗で合図しながら試合を進めます。耳が聞こえなくても、それぞれのスポーツに合う工夫をすれば試合を成立させることができます。だから日常の暮らしでも、障害に合った工夫をすることで、お互いに分かち合うことは可能です。デフリンピックの大会を通じて、そんな社会につながればいいなと思います。」

現在大学4年生の多田さん。来年の卒業後は都内の旅行代理店への就職が決まっています。
「人と人とのつながりを大事にしながら、会社の仲間と同じ気持ちで、お客様のためにたくさん尽くしたい。そして職場でもたくさんの人とコミュニケーションをとって、誰もが働きやすい環境づくりをしたい。」

障害があってもなくても、工夫することで輪のようにつながり、新しい未来へ花を咲かせることができる。そんな社会を見つめる多田さんの歩みはこれからも続きます。