桂田社長(去年4月の会見)
「海が荒れるようであれば、引き返す『条件付き運航』ということを豊田氏と打ち合わせ、当時の出港を決定いたしました」


 去年4月の記者会見では、事故当日の午前8時、豊田徳幸(のりゆき)船長と相談して決めたとする桂田社長。そもそも国は安全管理規程の徹底を指導し、「条件付き運航」という方法を認めていません。

あらためて、桂田社長にたずねると。

桂田社長
「朝は天気よかったから『いつもやっているように』と、2016年に社長を引き継ぐ前から『条件付き運航』をしていた」

 さらに、事故発生時、安全管理規定で、航行中は事務所にいるべきとされる運航管理者の桂田社長は、不在でした。

 代行するはずの運航管理補助者は、KAZUⅠを操縦していた豊田船長でした。


 桂田社長は、ずさんな安全管理体制の下で、リスクを認識しながら出航を判断した疑いもあるのです。