去年12月末、札幌の出版社で1冊の絵本が完成しました。
題名は「いきている ただそれだけで」(中西出版)。

絵本のテーマは、命の始まり。
作ったのは、札幌市と北広島市に住む2人のママです。

大切なのに、何をしていいかわからない、性教育。
ママ自らの経験からできた、絵本が助けます。

絵本の文を担当した青木奏絵さんは、3人の小中学生を育てる元保育士。
現在は、性教育アドバイザーとして、全国で講演をしています。

青木さんは「今の子たちがやっぱり、ものすごく情報がはやいので、もっと小さいときから、(性教育を)恥ずかしいことじゃなくて、素晴らしいこととして、子どもたちに伝える必要性があるなと思った」と話します。
作画を担当した戸沼りささんは、視能訓練士として働きながら2人の男の子を育ててきました。

3年前、青木さんの講演を聞き、性教育について考え始めました。
「もっと大人になってから伝えるものなのかなとか、なあなあにして学校で教えてくれるかなって思っていた。伝えるためのツールがないというか、何かきっかけがほしかった」と話す戸沼さん。

物語は、精子が卵子と出会う「性教育らしい」話から始まります。

戸沼さんは「最初は性教育って科学的な話をするのかなって思っていて、絵本もハウツー本を作ろうと提案しようと思っていた」と話します。
しかし、そこで突き詰めたのは、一つのテーマでした。