千葉佳祐さん



「羅臼町でおじいちゃんが昔漁師をやっていて、そこで転覆の事故があって、遺体が上がらなかったという事故がありました」

千葉さんの祖父は48年前、羅臼沖でイカ漁の最中に、漁船が転覆して亡くなりました。
今も、遺体は見つかっていません。

写真提供:千葉佳祐さん



遺族の悲しみを知る千葉さんは、海で亡くなる人が1人でも少なくなるようにと、「よびもり」を開発しました。

千葉さんは、「海に出る方全員、漁師さんも観光船の方もそこに乗ってくるお客さんも全員に命綱がついていて、いつでもどこでも最速の救助が受け取れるようなインフラを目指して導入を広げていきたい」と話します。

48年前と同じ、知床の海で起きた観光船の沈没事故を受けて、千葉さんは思いをいっそう強くしました。


「早く『よびもり』を届けることができていたら、もしかしたら遺体をちゃんと家族に返せたかもしれないし、みんなが流された位置情報も可能な限り追えて、捜索を短縮できたかもしれないし、もしかしたら全員が生き残れたかもしれないとも…たらればなんですけど、思ったので、早く届けていかないといけないと思いました」