けが人対応やパニックも…試される自発的な判断力

さて、生徒がけがをしたという設定のこの教室。実は「けが人役」は、主に境教授のゼミに所属する学生たちです。

「(先生)これで抑えて高く上げて」

先生が、腕を高く上げるよう指示します。

隣の生徒役は地震の揺れで机が倒れて当たり、背中の痛みを訴えています。

「(先生)ちょっと見てあげてて」

先生は、大きなけがではないと判断。ほかの生徒に、付き添って様子を見るよう頼みます。そこに…。

パニックで泣きじゃくる生徒役。従来、災害時は、避難を指示する声が聞こえやすいよう話さないことが「良し」とされています。

でも、パニックになっている人がいれば、安心できるような声かけや言葉選びも必要です。

先生
「もう少ししたらまたアナウンスがあるから、みんなで逃げれば大丈夫だから」

避難開始
「いちに、いちに」

けがをした生徒には、別の生徒らが肩を貸します。自分の命はもちろん、クラスメイトの命も守るために、自発的に考え、協力し合います。その時…。

「しゃがんで!しゃがんで!まとまって!頭を守って」

「抜き打ち」で大きな揺れが襲います。「また地震が起きるかもしれない」と、常に考えながら行動することが重要です。

改めて生徒全員の無事を確認し、訓練は終わりました。

生徒
「初めてリアルな避難訓練をしたから少し混乱したけど、本当に地震が起きたときも寄り添って避難したい」

生徒
「頭が回らなかったりどうしていいかわからなくなったりしたから本当に(地震が)起きた時もそうなると思うから、自分で解決策を見つけていきたい」

鶴居中学校 年代香 校長
「今回の訓練は災害をみんな、子どもたちも先生も共有しイメージできていたと思う。現実的なかたちで考えた訓練になっていたと思う」

境教授によりますと、学校での「ブラインド型」訓練は、北海道では初めてではないか、ということです。

訓練に参加した教諭たちは、「頭で想定していたつもりだが、慌てて指示や伝達が全くできなかった」と振り返り、担架や救急箱の配置場所を見直すべきだという声もあがったそうです。