中東の財閥が「水不足」に着目
ラテラに目をつけたのは、投資会社だけではなかった。
2024年秋、中東のカヌー財閥グループのビジネス責任者、マフムード・ミアン氏が北大を訪れた。
130年以上の歴史を持つ湾岸諸国の大手財閥グループだ。
UAEは国土の大半が砂漠地帯で、食料自給率は約20%。海水の淡水化に力を入れているが、その費用は莫大だ。
農業分野への関心は高く、「世界で初めて食料安全保障省を設立した国」とも言われる。
ラテラの展示を見ながら、ミアン氏は棚に並ぶ根菜の映像を指して「Vertical(垂直)」とつぶやいた。
会長の恒久さんは、その言葉が引っかかった。
「植物工場にかなり関心があると。通常の農業が水平なのに対して、植物工場は垂直になってくるわけですよね。ドバイのノッポビルで、植物を生産するというような話が、あの方の頭にあったのかな」
ミアン氏が最も興味を示したのは「無農薬」だという。
水が少なくて済むことに加え、農薬が不要という点が、GCC(湾岸諸国)の課題に直結していた。
「もし準備が整ったら、喜んで技術的にもサポートしたいし、直接投資できるかもしれない」
中東からは面談後もラテラのウェブサイトに今もアクセスが集まり続けているという。







