北海道警察の30代の男性巡査長が、同僚の通勤車両の駐車料金を横領した疑いで書類送検されたことがわかりました。
この男性巡査長は、捜査の過程で病気休暇を不正に取得していたことなども発覚し、5日付けで懲戒処分を受けました。
停職1か月の懲戒処分を受けたのは、北海道警函館方面本部に勤務する30代の男性巡査長です。
男性巡査長は、同僚の警察職員27人から集めた3月から5月までの職員が通勤に使用する車の駐車料金33万5500円を管理先に支払わず着服して横領した疑いが持たれています。
道警によりますと、駐車料金はひと月1台5500円で、この期間、男性巡査長は、集金係として利用者の分の現金を取りまとめ、駐車場の管理先と駐車契約をする役割を担っていました。
しかし、実際には料金を支払っておらず、未納が続いていることを駐車場の管理人から指摘を受けた際「長期出張中で払えなかった」などとうその説明を繰り返していました。
さらに、同じ期間、別の職員約11人分の24万4500円ほどの駐車料金の未納も確認されていて、男性巡査長はこれについても横領を認めているということです。
別件の不適切事案を調査していたところ、この横領容疑が発覚し、本人への聴き取り捜査などから容疑が固まったとして、道警は5日付で、函館地検に書類送致しました。
男性巡査長は親族から現金を借りて、6月、駐車場の管理先へ未納分の返済を済ませています。
また、この男性巡査長は、2023年7月から2025年6月までの間、複数の消費者金融から約370万円の借金をしていたことがわかっていて、調べに対し「借金や飲食代の支払いのために横領した」と話し、容疑を認めているということです。
さらに、この捜査の過程で、男性巡査長は、2024年12月、病気休暇を2日間不正に取得していたことなども発覚しました。
道警の聴取に対し「10回くらい偽って休んだ」「異性と会うなどしていました」と説明しているということです。
道警は、5日付でこの男性巡査長を停職1か月の懲戒処分としました。
男性巡査長は6日付で依願退職する意向です。
一連の不適切な行為に、道警の佐々木博信監察官室長は「事実に基づき、厳正に処分いたしました。警察官としてあるまじき行為であり、関係者、道民の皆様に深くお詫び申し上げます。職員に対する指導教養を徹底し、再発防止と信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。







