■《当事者の“好き”を活かして自立を支援…当初は戸惑いも》
オイルの点検や交換、洗車や室内清掃も行っています。ここに通う障害のある人たちは、車の知識を学びながら、やりがいを感じています。
『D.Factory』に通う新保佑哉さん
「小さい時から車が好きだったので、細かい構造とかいろんなことが学べて、ここに来られて楽しい仕事ができて、本当に最高です」
作業は、整備工場隣りの建物でも進められています。車のヒューズの分解や、アルミホイールの洗浄など、より細やかな仕事にも取り組んでいます。
ただ、安全と信頼が何より求められる現場だけに、受け入れる側には戸惑いもありました。
『D.Factory』整備士 山中徹さん
「車は命がかかっている。安全が第一なので、なかなか素人さんにやらせるというのは抵抗があったが、僕らメカニック、資格を持っている人間がついて見てれば、時間はかかるが問題はないかなという感じはしている」

運営する団体の母体は、札幌市内で病院や介護サービスなどを手掛ける、社会医療法人のグループです。グループ所有の送迎車両や職員の車のほか、近隣にある障害者施設の車も整備。年間の整備台数は300台に達します。
自閉症者地域生活支援センター『なないろ』平松浩樹課長
「去年の冬、急に雪が降ったので、連絡してお願いして、仕事前に預けて、仕事が終わると、タイヤ交換が終わっていると、とてもありがたくお願いしている」