障害のある人たちが、どうすれば経済的に自立し、暮らしていくことが出来るのか。新たな支援の取り組みが、進んでいます。その支援の現場では、何より車が好きという人たちが、汗を流していました。
■《支援の現場は自動車整備工場…障害者16人が奮闘中》

自動車整備工場にとって、4月は、タイヤ交換の繁忙期。札幌東区の『D.Factory』には、車が絶えず運ばれてきます。
タイヤを車体に取り付けたり、工具でナットを締めたり、ごく普通の作業風景ですが、作業にあたる人たちには、それぞれ精神や身体、知的障害があります。
『D.Factory』に通う霜鳥翔太さん
「ものすごく楽しいです」

霜鳥翔太さんはここに通い、自動車整備の作業を進める障害者の一人です。インタビューをしていると霜鳥さんが、直前に取り付けたタイヤを、別の人が確認しています。オイルの交換作業でも、仕上がりをチェックする人が…。
ここでは障害者のほかに、2人の整備士が常駐していて、作業状態を一つ一つ確かめるダブルチェックを欠かしません。

『D.Factory』整備士 山中徹さん
(Q.通ってくる利用者の働きぶりは?)
「もうばっちり。普通に僕らと同じ感覚で、やってくれている。頑張っています」
『D.Factory』は4年前、就労継続支援B型事業所として開設されました。現在10代後半から60代の障害者16人が、安心できる職場として通っています。

NPO法人『ニルスの会』小林誠理事長
「私も以前から障害の持っている方々に関わっている中で、車が好きな人ってすごく多かった。それであれば直接、車に触れるような事業所を作りたいと思った」