カギは、「アンチョビ」です。
イタリア料理などに使われる食材、アンチョビ。
一般的には「カタクチイワシ」を塩漬けにしたものです。
中でも高級とされるものは、脂がのったイワシを使います。

ということは、函館近郊で獲れる、脂がのった「マイワシ」ならば、おいしいものができるのではないか?
漁師、水産加工会社、シェフなどが集まり、函館産マイワシのアンチョビづくりがスタートしたのです。
名付けて「ハコダテアンチョビプロジェクト」です。
北斗市にあるレストラン「ポッケディッシュ」の齊藤亘胤オーナーシェフは「せっかく獲れてきているのに、消費されないというところに食に携わる人間としてちょっといかがなものかと思っていた。」「イワシに関して言うと、グラムあたりの価値を最大化するのは、アンチョビだということは間違いないと思う。」と語ります。

塩辛などを製造する小田島水産の小田島隆社長も「いかの不漁も大変だが、せっかくとった魚が有効活用されないという部分も我々わかるので、なんとかそれに付加価値をつけられたらと思う。」と意気込みます。