この写真の中に、クマの等身大パネルを置いています。どこにあるかわかるでしょうか。

正解は…赤丸で囲ったあたり。まったく見えませんね。


反対に、クマ側の目線から見てみます。




視界一面が笹やぶ…ここはどこでしょう。森の中でしょうか。
やぶをかき分けて進んでいくと…突然、視界が開けて、公園に出ました。右端には人もいます。


クマは基本的には、体が隠れるようなやぶや茂み、川を使って移動します。

クマと人がお互いに気づかずに近づいてしまい、ばったり出会うと、事故につながります。

HBCでも、クマのニュースをお伝えすることが多くなってきました。
北海道東部の標茶町や厚岸町で次々と牛を襲っているとみられるクマ、通称「OSO18」。
北海道南部の松前町では、畑で作業中の夫婦がクマに襲われ大けがをしています。

どんどん深刻化していくクマと人の関係を見ていて、クマによる被害だけではなく、解決の道筋も考え伝える必要性を感じています。

HBCでは、クマの専門家や、クマ対策に関心のある大学生、札幌市に協力いただき、「クマとまちづくり」を考えるプロジェクトを始めました。

「クマとまちづくり」

今年度からスタートした「クマとまちづくり」プロジェクトには、酪農学園大学の佐藤喜和(さとう・よしかず)教授や、クマ対策に関心のある学生、そして札幌市が協力してくれています。学生は、北海学園大学、酪農学園大学、北海道大学大学院から参加してくれました。

訪れたのは、札幌市南区真駒内。例年クマの出没が相次いでいる地域のひとつで、先月も真駒内公園や、マンションの目の前でクマが目撃されています。


先月、クマが目撃された真駒内南町4丁目。出没現場を見た佐藤教授は、「緑地と川がたくさんつながっているようなエリア」と指摘します。

ここは出没現場だけを見れば住宅地ですが、南には森が続いていて、西には川が流れています。

真駒内だけではなく、みどり豊かな北海道には、こうしたみどりと住宅地がつながったエリアが多くあります。