能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市で、2月、北海道警察の女性警察官が、安否不明者の捜索にあたりました。
 「女性も災害現場で活躍できると証明したい」。
 強い気持ちで臨んだ捜索活動を通し、27歳の女性は新たな覚悟を胸に刻みました。【画像で見る】

多量の土砂が阻む安否不明者の捜索「必ず見つけ出す」

道警広域緊急援助隊特別救助班 山崎公子隊員(27)
「土砂現場を見るのが初めてで、家や車が簡単に押し流されてつぶされている状況が衝撃的でした」

 能登半島地震の発生からちょうど2か月となった3月1日。
 こう振り返ったのは、北海道警察広域緊急援助隊の山崎公子さん27歳です。

北海道警察 広域緊急援助隊 特別救助班 山﨑公子隊員(27)


 1月31日、北海道小樽港を出発した道警の広域緊急援助隊。
 被災地に入ってすぐに、想像を超える現実を突きつけられました。

石川県へ出発する道警車両(北海道小樽市 1月31日)

 道警広域緊急援助隊警備部隊 小山内雄亮副官(42)
「石川県中心部の家屋倒壊、道路陥没の状況が、我々が思っていた事前情報やイメージより悲惨でした。現場の珠洲市仁江町(にえまち)に入りましたが、土砂の量や範囲、規模も、想像より大きくて、『これは非常に厳しい捜索活動になる』というのが第一印象でした」

現地の様子を説明する道警広域緊急援助隊警備部隊 小山内雄江副官(左)


 道警の隊員85人のうち、女性は山崎さんただ1人。
 道警が女性隊員を道外の被災地に派遣したのは、2019年の「東日本台風」のときが初めてで、今回が2度目です。