スケートボードに興じる若者の声と市の対応


スケートボードをしていたのは、10代後半の若者たち。3年ほど前から街中でしていると悪びれずに言います。

(少年)
「街で滑ると、おもろいっす。スケボー持って歩くのがムズムズしてしまうんで、持っとったら滑りたい」
「暇になったらとりあえずスケボーって感じで、夜な夜な集まってます」


街中をスケートボードで走行していて、通行人とぶつかった経験があるにもかかわらず、禁止エリアでの迷惑行為を止める気はありません。逆にスケートボードをやってみれば、自分たちの気持ちが分かるはずだと主張します。


この現状について、四日市市スポーツ課の田中敦課長は教育委員会から各学校を通じて、路上でやらないように指導していると説明。市は今年度、試験的にスケートパークを設置することを検討。スケートボーダーたちにとっての拠り所となることを期待しています。排除するのではなく、練習できる場を設けて共存できる方法を模索しようと考えていました。

スケートボーダーと共存するための取り組み


スケートボーダーたちの受け皿をいち早く作った三重県松阪市は、3年前にスケートパークをオープン。その結果、路上でスケートボードによる迷惑行為が激減しました。パークを訪れていたスケートボーダーに、迷惑行為について聞きました。

(男子高校生)
「しっかりルールを守った方が、他のスケーターの迷惑にもならないと思う」
「他人に迷惑をかけるよりは、こういう環境で楽しくスケボーをした方がいい」

東海地方のスケートパークはおよそ40か所。全国には600を超えるスケートパークがあり、年々増えてきました。NPO法人日本スケートパーク協会は「単にスケートパークを増やせば迷惑行為がなくなるわけではなく、行政や警察が連携して厳しく取り締まる必要がある」とも指摘しています。


東京オリンピックで日本人選手たちが活躍したことで、競技人口がうなぎのぼりのスケートボード。人気が急激に高まっている一方で、トラブルも増えるためルールの徹底とマナーの向上が求められています。
CBCテレビ「チャント!」6月2日の放送より。