心筋梗塞は冬が一番多い?

心筋梗塞の発症者数は夏も冬も多く、夏場は脱水が原因で発症することが多いそうです。それに対して、冬場の心筋梗塞は血管の中に血栓ができ、血管を詰まらせるタイプが多いのだとか。そのため、重症化しやすく命を落とすケースも多いそうです。
「魔の時間帯」朝の心筋梗塞の原因とは?
<血圧の急上昇を招く「モーニングサージ」>
血圧は1日の中で変動しており、起床時はこれからの活動に備えて誰でも血圧がある程度上昇します。ところが様々な要因が重なると、さらに血圧の急上昇を招いてしまう場合があるそうです。これが「モーニングサージ」。加齢などの影響で血管が脆くなっている人がモーニングサージを起こすと、血管壁が傷ついて血栓が作られやすく、心筋梗塞への危険が増してしまうのだとか。実際に、急性心筋梗塞の時間帯別発症数を表すグラフでは起床後の時間帯と重なる時間に急増しています。
<血圧の急上昇を招く落とし穴(1)起きてすぐ布団を片付ける>
そもそも起床時は温かい布団から出るため、寒さを感じやすい場面。冬場の寝室の平均温度は12.6℃に対し、布団の中の温度は約33℃と言われています。つまり、冬場は布団から出るだけで20℃以上もの温度差が生じる可能性があるのだとか。人は寒さを感じると体温を逃がさないように血管が収縮し、血圧の急上昇を招きます。この急激な温度差による血圧の大きな変動が「ヒートショック」と呼ばれるもの。そして、起き上がった直後に布団を持ち上げるといった力作業は、身体の活動量を上げるため、さらなる血圧の急上昇に繋がってしまうそうです。
<朝の血圧の急上昇を防ぐ方法>
モーニングサージを防ぐには、目が覚めたら布団の中で2〜3分手足をバタバタさせ、身体を少し温めてから活動することが大切だそうです。
<血圧の急上昇を招く落とし穴(2)防寒対策をせずに外出>
冬場の最適な室内温度は18〜21℃と言われています。そのため、寒い日に防寒対策をせず出かけると屋外との温度差でヒートショックを起こす危険があるそうです。
<朝の血圧の急上昇を防ぐ方法>
外出時は首元のマフラーと厚手の上着で防寒対策をしっかりと行いましょう。首には太い血管が通っており、寒さを感じると血圧が上がりやすいので、外気から守ることが大切だそうです。
<朝8〜10時は特に注意!>
朝の魔の時間帯で、発症数が最も多いのが朝8〜10時の間。通勤などで寒さの影響を受けやすい時間帯なので、心筋梗塞の発症数が増えやすいそうです。
<高齢者に多い心筋梗塞の原因となる朝の行動>
ジョギングなど朝の寒い時間帯に外で運動をすると、身体が冷えて心筋梗塞につながることがあるそうです。冬に運動を行う際は、1日の中でも暖かい午後にして、寒さによる血圧上昇を避けましょう。










