今後も増える“空き家”…深刻な問題に
新しい生活に追われる中、古い家の整理に手が回らず。放置したまま10年が経ったといいます。高齢になり、ようやく売却を決意しましたが、不動産会社によると、この10年で不動産価値は半分以下に落ち込んでいると話します。

(川村隼太代表)「もう少し早く手を打っていればと思う。相談する相手がいればこの状態まで放置することはなかった」
総務省の最新の調査では、放置された空き家の数はおととし時点で385万戸。この20年で160万戸も増加し、今後も増える見通しです。

名古屋市が強制撤去した中村区の空き家。更地となって4か月が経ち、雑草が生えないようシートで覆われていました。市が立て替えた撤去費用の回収はまだ進んでいません。町内会長は別の心配を口にします。

(町内会長 秋田敏行さん)「隣の家も完全に空き家ではないが、人が住んでいない。同じ町内にも空き家になった所は何軒かある。そういった所が今後どうなるか、地域の管理をする観点でも難しい問題」
都市部にも広がる深刻な空き家問題。静かに、しかし確実に進行している社会の課題です。