「朝は大変です」保護者は弁当づくりに奮闘 全員給食を望む声も
名古屋市のある家庭では、余裕が無い中、お弁当を毎日作っているといいます。
(中1女子の母)
「仕事(開始)が朝早いときがあるので、そのときは5時に起きてお弁当を作って身支度も調えている。朝は大変です。お米の価格が毎月上がっている中で冷凍食品も入れるけど、それも値上がりしている。野菜もすごく高い。お弁当にしたら安くできると思っていたけど…」
そして名古屋の公立中学校の卒業式で保護者に「頑張ったこと」について尋ねると。

(卒業生の母)
「毎日のお弁当作りです。朝早く起きるのがつらかったが、娘のために頑張った」
「お弁当と、朝起こすことですね。よく頑張った」
「全員制の給食はぜひ検討してほしい。少しでもお母さんたちの負担軽減になる」
去年、名古屋市長選挙で争点になった「小学校」の給食費無償化について街で聞いたときもこんな声が聞かれました。
(街の人)
「名古屋市民としては無償化よりも、中学で給食を作ってくれた方がありがたいです。尾張旭市など隣の市は中学校給食があったので・・・」
やはり親にとっては大きな負担です。温かい全員給食を望む声も決して少なくはありません。
学校給食や子どもの貧困などを研究する大学教授は、そもそも給食は全員制が理想だと話します。
(跡見学園女子大学 マネジメント学部 鳫咲子 教授)
「安心して家庭の格差がお弁当に反映されるということがなく、(全員)給食を食べられることが望ましい。子どもたちにとって何がいいのかと考えると『みんなが同じメニューを安心して食べられる給食』という意義。小学生だけではなく中学生以上にも利益を受けてもらいたい」

名古屋の給食の今後について名古屋市の広沢市長に聞くと・・・。
(名古屋市 広沢一郎市長)
「圧倒的多数が小学校と同じような給食を望むようであれば、そうしていくべきだと思うし、『今くらいでちょうどいい』という声が多ければ、継続ということになるかと思う」
Qスクールランチのメリットは?
「まだ『お弁当を持たせたい』という家庭もあるので、『お弁当がいい』家庭はお弁当、『スクールランチがいい』家庭はスクールランチと、『選べるようになった』というのはメリット」

今後も選択制給食を続けるという名古屋市。
どちらにせよランチは学校生活で最も楽しい時間の一つ。
子どもたちにとってより良いものになってほしいものです。