南海トラフ巨大地震は、静岡県の駿河湾から九州の日向灘にかけたプレート境界沿いで起きるとされています。

最大震度は7、広い範囲で10メートルを超える巨大津波が予想され、死者は最大で32万人にのぼる想定です。

この地震が今後30年以内に発生する確率は、これまで「70%~80%」とされていましたが、1月15日に「80%程度」に引き上げられました。

(地震調査委員会 平田直委員長)
「約100年間隔で起きる地震が1年経ち、1ポイント割合として高くなった」

発生確率は、公表が始まった2013年には「60%~70%」で、その後、徐々に引き上げられてきました。

一方、この確率の引き上げに影響していないということですが、1月13日の夜は、日向灘で発生した地震を受けて、気象庁は、午後10時に南海トラフ地震臨時情報の「調査中」を発表しました。

「調査中」が発表されると、すぐに専門家による評価検討会が行われます。

「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」とは?

①マグニチュード8.0以上の「巨大地震警戒」~地域によって事前避難
②マグニチュード7.0以上の「巨大地震注意」~日頃の備えを再確認
③上記2つに当てはまらず「調査終了」~通常の生活

1月13日の夜は、「巨大地震注意」の発表基準には満たず、気象庁は「新たな巨大地震が起きる可能性が平常時より高まっていると考えられる現象ではなかった」として、調査を終了しました。

ただ、臨時情報の「巨大地震注意」を出すかどうかの調査は終了しても、南海トラフ巨大地震への備えが大切なのは変わりありません。

南海トラフ地震は、いつ発生してもおかしくない状況です。いま一度、防災について学んだ上で、日頃から地震に備えておくことが大切です。