(若狭敬一アナウンサー)
全国で水道水などから検出されている「PFAS」という化学物質が、今問題になっています。
有害性も指摘されているこの物質がもたらす“水道水汚染問題”について、改めて整理しましょう。

(大石邦彦アンカーマン)
これは日々の暮らし、そして皆さんの健康に関わる話です。
国は、ことし11月末に全国の自治体や水道事業者に対して、9月までの4年半に水道水のPFASの検出状況などを調査した結果を初めて公表しました。
結論から言うと、今年度については、国の暫定目標値を超えた水道事業者はありませんでした。

では数値の高かった上位20の水道を見てみましょう。最も高かったのは愛知県の岩倉市。
国の基準は1リットルあたり50ナノグラムですが、49ナノグラムなのでギリギリの数値。
そして長崎、北海道などと続いています。

東海地方では14番目に愛知県一宮市の水道事業、そして19番目には愛知県の丹羽広域事務組合水道事業、ここは大口町と扶桑町をカバーしています。
いずれも水源は地下水なので、どこからPFASが流入したのか分からないということです。
ちなみに名古屋市の水道に関しては、この数値はゼロだということです。

(若狭アナウンサー)
これらは今年度ということですが、過去には目標値を上回るということもあったのでしょうか?

(大石アンカーマン)
2020年度から昨年度までで目標値を超えたのは、全国で14の水道事業者です。東海地方に絞ってみると、三重県の桑名市、愛知県の北名古屋、そして岐阜県の各務原市は550ナノグラムなので、国の目標値の10倍以上になっていました。
ただし、今年度に関して言うと水源を変えたりするなど何らかの対策をとったので、数値は50ナノグラムを下回っているということなんですね。