天ぷら油に火がついたらどうする? “濡れタオル”の使用には注意!

「着火した油に水は厳禁」ということは、よく知られています。東京消防庁の検証では、水をかけると、火柱は天井まで達し、キッチンのカーテンにも燃え広がりました。

直径わずか5センチの実験用の鍋で試しても、火がついたところにほんの少量の水を入れると、大きな炎が上がりました。

水が一気に「水蒸気爆発」を起こし、火がついた油を周りにまき散らします。鍋の横に置いたマネキンの顔にも、火は燃え移りました。

では、この火をどう消せばいいのでしょうか。

天ぷら油についた火を消す場合は、「濡れタオル」をかぶせる方法が効果的といわれています。自治体のホームページなどでもすすめられていますが、検証してみると、実は注意すべき点も。

濡れタオルで炎を覆うと、わずか5秒で火が見えなくなりました。

ところが、すぐにタオルを外してしまうと、温度が下がりきりません。

タオルを外した瞬間に空気が入り込み、爆発的に燃焼が起きました。油の温度が下がるまでは、濡れタオルをかけたまま、ある程度置いておく必要があります。