気象庁の「エルニーニョ監視速報」が、5月10日に発表されました。

それによりますと、去年の春から続いている「エルニーニョ現象」は収束に向かっていて、その後平常の状態になり、夏から秋には「ラニーニャ現象」が発生する可能性が60%と高くなる見込みです。

エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差(5か月移動平均値)5月10日気象庁発表

気象庁のHPに掲載されたエルニーニョ監視速報では、この夏に向けて海面水温が下がるトレンドになっています。

では、そもそも「エルニーニョ現象」「ラニーニャ現象」とは何なのか?

エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米ペルー沖にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。

一方で海面水温が平年より低い場合は、ラニーニャ現象と呼ばれ、遠く離れた海面水温が、日本を含めた世界中の異常な気象の原因になります。

気象庁HPより 筆者加筆

この夏はラニーニャ現象が発生する可能性があるため、今回はラニーニャ現象を中心に解説します。

気象庁資料より(2001年以降抜粋)