来たる「食糧難」にむけ「新たなタンパク源」に
コオロギ食が注目されたキーワードは、来たる「食糧難」。
2050年には世界人口が100億人を突破し、深刻な食糧難が予想されるため、国連食糧農業機関・FAOが、肉や魚に代わる「新たなタンパク源」として推奨したのです。
(ハイジェントテクノロジー 根岸茂美さん)
「普通の牛肉や鶏肉だと(タンパク質の割合は)15~20%ですが、コオロギをパウダーにすると70%以上ですので、3倍以上のタンパク質」

同じ重量で比べると、肉の3倍以上のタンパク質があるコオロギ。
畜産や養鶏に比べ広い場所も大量のエサも必要ないため、生産コストが安く抑えられるといい、国も持続可能な食糧自給として本格的に推進しようとしています。

しかし、そんな政策に異を唱える東京大学の鈴木教授は。
(東京大学 農学生命科学研究科 鈴木宣弘 教授)
「論理のすり替え、飛躍だと思う。農業・酪農・畜産が世界中でコスト高で苦しんでいる。
まず今ある普通の農業・酪農・畜産がさらに生産を増やせるような政策をすることが第一であって、(食料が足りないから)コオロギを食べればいいんじゃないかというのは、話が飛んでしまっているんじゃないか」
