定置網漁

納品を終え、御津に戻ってくると・・・

御津の住民
「何しに行っとただー?」
御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「さかな!」

すれ違う町の人みんなが、小笹さんに声をかけてきます。

記者
「すごいあったかい町ですね。」
御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「ほんとにそうなんですよ。」

小笹さんが漁師になった理由、それは地元・御津のためだと話します。

御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「漁業が産業のこの御津っていう漁村なんですけど、やっぱ担い手が不足している。定置網自体が人がいないと成り立たない漁法で、僕も保育士はやりがいを持ってやってたんですけど、地元の産業である漁業っていうものに携わっていきたいなと思って。」

高齢化の進んでいたこの漁港で、たった1人の若手として始まった漁師生活。
もちろん不安もありましたが・・・

御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「保育士やってて良かったと思います。ド素人からの挑戦だったので、定置網っていう集団で漁をするっていう漁業を始めて、いろんな方と関わらせてもらって、人と接することを勉強できたのは保育士をしてたからだと思うし。」

メンバー集めにも尽力し、数年でチームは若手中心に。

若手中心のメンバーに

すると、メンバーと共にある挑戦を始めました。

御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「必ずしも漁が得意でない仲間もいて、漁だけじゃなく加工とか販売とか営業とか、色んなところで輝ける場所があるんじゃないかと思ってて。」

加工や販売も行っていこうと新たに会社を設立。
クラウドファンディングで資金を募り、自分たちで空き家を加工場へとリノベーションしています。

空き家を加工場にリノベーション

御津大敷網組合 小笹 伸一郎 さん
「獲るだけではなくて加工する漁師がおってもいいと思うし、そういうことも考えれる漁師が、これからの未来の漁師像なんじゃないかな。そういったところで僕らが頑張って良い漁村の形を作っていけば、みなさんが喜んでくれるのかなって。」

自分を育ててくれた町への恩返しとして始まった漁師生活。
地元産業の発展と町の活性化を目標にした小笹さんの挑戦が始まっています。