JR三江線の廃止からまもなく5年。
廃線跡を活用してトロッコ車両を運行し、地域活性化を図る地元のNPOの活動も続いていて、「今年こそ悲願の運行区間拡大を実現したい」と意気込んでいます。
雪が舞う山あいの駅の片隅で、建物のシャッターが開くと、中に入っていたのは…

NPO江の川鐵道 佐々木創 さん
「新車ですねえ。まだお客様を乗せてない状態の、作りかけの車両でございます。次の運行が3月からですけども、それに向けて、そのタイミングでは走る状態になってるかなと。」
島根県邑南町の旧三江線の廃線跡でトロッコ列車の運行などに取り組むNPO江の川鐵道で、広報や機材の保守を担当する佐々木創さん。
この日は、2022年に搬入されたトロッコ車両を点検していました。
NPO江の川鐵道 佐々木創 さん
「(Qまだ走れないんですか?)まだ走れないですね。半導体が、とかそういった事情があって。本来なら半年位前にできとったかなっていう予定だったんですけど。」
半導体不足の影響がこんな所にも。
車両の制御関係の部品が、まだ届かないといいます。
NPO江の川鐵道 佐々木創 さん
「結局、9の部品まであっても10までないとお客様乗せれないっていうことなんですよね。」
NPO江の川鐵道では、旧三江線のうち、邑南町にある宇都井駅と口羽駅とで、廃線直後からトロッコ車両の運行を続けてきました。

宇都井駅で毎年11月に開催されているINAKAイルミでも、三江線の廃線後は線路の上を代わりに走るトロッコ車両が、多くの客でにぎわう人気アトラクションになっています。
去年は中間車を新たに製作。従来からの2両編成の間に挟み込んだ3両編成が、宇都井駅から南側の鉄橋にかけて運転されました。

三次からの家族連れ
「楽しかったです。可愛かったです。トロッコが可愛くて。(延長)できれば楽しいと。距離が長くなれば楽しくなると思います。」