島根県の松江教育事務所管内(松江市と安来市)の小学校に勤務していた男性教諭(20代)が、去年10月に学習活動の一環で児童が収穫した米を自宅に持ち帰り、食べていたことが分かりました。
島根県教育委員会は男性教諭を11日付で停職3か月の懲戒処分とし、男性教諭は同日付で辞職しました。

「申し訳ありませんでした。」

島根県教委が会見して明らかにしました。
男性教諭が昨年度担任していた5年生のクラスでは、地域の協力で米作りの体験学習をし、収穫した玄米30キロが地域の代表者から学校に寄贈されました。

このうち2キロはすぐ家庭科の授業でおにぎりにして児童たちで食べましたが、児童に配る予定の残りの玄米は家庭科室に放置され、年度末に男性教諭が精米して、そのうち約20キロを自宅に持ち帰り、自分で食べたということです。

新年度に男性教諭は別の学校に異動しましたが、新6年生の担任になった元同僚の教諭が家庭科室に放置されている米ぬかや精米機などを見付けたことなどから米がなくなっていることが分かり、男性教諭が今年5月、持ち帰ったことを認めました。

県教委の聞き取りに対し男性教諭は「報告すると怒られると思った。配るのを怠っていたので、ごまかそうと思った」などと話し「児童や保護者、関係者に申しわけない。教員を辞めるなど何かしらの責任を取らないといけない」として辞職願を提出し、県教委は11日付けで停職3か月の懲戒処分にするとともに辞職願を受理しました。

事件の発覚を受けて男性教諭は2学期は休みを取って出勤していませんでした。

また米を持ち帰った動機として、米価格高騰のためという発言はなかったということです。

県教委は、県民の教育行政への信頼を失わせる行為だとして、服務規律確保の徹底などを文書通知し、研修会等を通じて周知し再発防止を図るとしています。