日本海の冬の味覚、ズワイガニ。山陰では「松葉がに」と呼ばれます。
鳥取県内での11月末までの松葉がにの水揚げは、昨シーズンよりわずかに増え、単価は2割近く下がったことが分かりました。
松葉がには、今年安いのでしょうか?

小崎純佳キャスター
「たくさん並んでいます。鳥取県の冬の味覚の王様、松葉がにです」


取材班が訪れたのは、鳥取県境港市の水産物直売センター。

11月6日に漁が解禁された松葉がにがズラリと並びます。
全国旅行支援の効果もあって、この日は平日にも関わらず多くの人で活気づいていました。


お客さんは
「カニです、松葉がにを、と思って来とるんやけど、ベニズワイもいいかなと思って」
「やっぱり懐と相談せんと」

鳥取県の11月末までのまとめによりますと、ズワイガニのオス、松葉がにの水揚げ量は112トンあまりで、昨シーズンより4%増えましたが、単価はキロ当たり7181円と18%下がりました。


鳥取県は、県内でも他の産地でも水揚げが順調なことから供給不足にならず、単価が下がったと分析しています。

条件を満たした最高級ブランド「五輝星」は192匹水揚げされました。

メスの親がには、水揚げ量が昨シーズン並みの179トンあまり。
単価は昨シーズンを1%下回る、キロ当たり3641円でした。

ズワイガニ全体の水揚げは昨シーズンより1%多い292トンあまりで、金額は14億6300万円あまりと9%下回りました。


松葉がにの販売価格は今年、本当に安くなっているのでしょうか?

かに専門店マルツ 足立昌平さん
「去年より安いといっても、去年がかなり値上がりしたので、2~3年前に比べると、今年は高くはなっています。去年と同じ価格のものでも、去年より一回りくらい大きいサイズが今店頭に並んでいる状況です」


たしかに去年よりは安いものの、去年が異常に高かったため、例年と比べると、やや高いということです。

さらに…


かに専門店マルツ 足立昌平さん
「11月の解禁以降、好調で量も獲れていたので価格は下がっていたんですけど、やはりだんだんと需要が高まってきたことと、獲れる量が少し減ってきてしまったので、それにつられて、12月に入って急に価格が上がっているような状況です。
今年は全国旅行支援、プレミアムクーポンが使えるということで、松葉がにでも、タグがついているものを買ってみようかとか、ちょっと高いもの、良いものを食べてみようっていうお客さんが多い印象です」

12月に入り、価格は急激に上がり始めているのだそう。
しかも、年末年始に向けて、カニの需要はさらに高まると予想されています。