睡眠中の赤ちゃんが突然死してしまう「乳幼児突然死症候群」という病気があります。
乳児期の死亡原因としては3番目に多い病気で、原因はいまだ分かっていません。
11月は対策強化月間としていて、島根県は電話相談の窓口を開設しています。
島根県健康推進課 西明美さん
「眠っている間に、赤ちゃんが突然に亡くなってしまうという病気の総称になります」
乳幼児突然死症候群。通称・SIDSともよばれています。
2021年は全国で81人が亡くなっていて、乳児期の死亡原因の3位となっています。
島根県健康推進課 西明美さん
「赤ちゃんが深い眠りに入ったことで、うっかり呼吸が止まってしまうことがまれにあります。通常は苦しいと思って目を覚ましますが、わずかな異常で覚醒反応が起こらず、息が止まったまま眠り続けて死に至ってしまいます」
窒息とは異なり、睡眠時の呼吸異常で死に至るというもので、いまだはっきりとした原因は分かっていませんが、生後2か月から6か月の乳児期に多く、島根県内でも2021年までの10年間に16人が亡くなっています。

島根県健康推進課 西明美さん
「これまでの研究の結果で、冬場に多いということが分かっています。そこで12月に入る前に強化月間として対策強化を実施しています」
未然に防ぐ対策として、保護者はどのような点に気を付けたら良いのでしょうか。
島根県健康推進課 西明美さん
「1つ目はできるだけ母乳育児で育てて欲しい。2つ目はうつぶせ寝は避けていただく。3つ目が、ご家族さんはタバコはやめていただくということです」
厚生労働省は、乳幼児突然死症候群の発症率が低くなるというデータを基に3つのポイントをあげています。
1つ目は1歳になるまではあおむけで寝かせること。
2つ目はできるだけ母乳育児を行うこと。
3つ目はタバコをやめること。
「うつぶせ」は「あおむけ」と比べて約3倍、ミルクなどの「人工栄養」は「母乳」に比べて約4.8倍、両親が喫煙者の場合、非喫煙家庭に比べて約4.7倍、発症リスクが高まることが報告されています。
島根県健康推進課 西明美さん
「乳幼児突然死症候群に限らず、育児のことで心配事があれば、お気軽に相談いただければと思います」
島根県は、乳幼児突然死症候群対策強化月間に合わせ、21日と22日に県内8つの保健所で電話相談の窓口を開設し、保健師が対応にあたることにしています。