こうした中、夏の風物詩をどうにかして守りたい、伝統の灯を絶やすまいと、ある企業が支援に乗り出しました。
「いただきまーす」
大手ビールメーカー、キリンビールが展開するプロジェクト「晴れ風ACTION」。
対象商品の「晴れ風」を購入すると、売上の一部が花火大会を実施する自治体に寄付されるというもの。
インターネット上の専用サイトでは、0.5円分のコインを受け取り、応援したい自治体を選んで寄付することも可能です。

山陰両県では米子市を含む4つの自治体が、このプロジェクトの支援対象に選ばれました。
「がいな祭」では、この寄付金を運営費や花火の費用に充てる予定です。
米子市内の勝田神社で行われた安全祈願祭。市長をはじめとする関係者が、祭りの成功と継承への決意を新たに誓いました。
米子市 伊木隆司 市長
「大手のキリンビールには、そのような形でかかわりを持っていただくことに大変うれしく思っているし、感謝している。やはり大切なのは、いま人口が減少している中で、祭りの担い手をこれからも確保し続けること。50回続いた伝統の祭りなので、この祭りの火を絶やすぬようにこの52回をしっかり頑張りきるということが大切だと思う」
市内の飲食店にも、「晴れ風」を通じた新たな支援の輪が広がっています。

客は
「僕は好きで飲んでます」
「飲んで寄付できるならいいこと。ウィンウィンな感じ」
かばはうすホールディングス 第一営業部 永田光 本部長
「夏のお祭りというところは、皆さんすごく楽しみにされている行事の1つだと思うので、そういうのを支援していただくというところでいうと、どんどんお客様に飲んでいただくのが一番じゃないかと思う」
米子がいな祭企画実行本部 渡部勝太郎 本部長
「どうしても、毎年資金面のところで苦労するところがあって、そういった中で、企画を考えていただけるとすごくうれしい」
日本の夏を彩る風物詩を守りたい。
そこに込められた想いと努力、そして支援の輪。それらが重なり、伝統は次の世代へと受け継がれていきます。
今年の「がいな祭」の灯には、そんな希望の光もまた、静かに揺れています。