大切な家族=ペット との避難について考えよう

もしも、万が一、災害が発生し避難を迫られた場合、飼い主のみなさんはどう行動しますか?

その万が一に備えた取り組みを、新潟県三条市で取材しました。

6月19日、三条市体育文化会館にペットを連れた人たちが集まりました。彼らの目的は“ペットとの避難体験会”です。

【体験会】「避難生活が始まりますと、皆さまで話し合ってルール等を決めていっていただきます」

会場に設けられたスペースは、実際の災害発生時に飼い主とペットが避難する場所。簡易テントを張り、その中で一緒に過ごします。

【犬と一緒の人】「どうしても家に残るしかないという選択のみだったので、非常にありがたい」

【猫と一緒の人】「災害で避難所に動物を連れて来られるのは非常に助かりますし、家に置いておくのもかわいそうですから」

【犬と一緒の人】「(犬は)寝てますよ。もっとほえるかなと思ったら意外と―。この白いシートとか、人の目に触れないことがこの子にとって安心なのかな」

ペットと飼い主が同じスペースで過ごせる避難所。三条市では今回が初めての取り組みです。この実現には、ペットの幸せを願うある女性の強い気持ちがきっかけとなりました。

三条市にある動物保護団体『キトンブルーのおうち』を運営している舟山和美さん(54歳)。身寄りのない生まれたての子猫を世話するミルクボランティアを以前からしていましたが、より多くの命を救いたいと仲間3人で2年前に新たな団体を立ち上げました。船山さんは、里親たちに譲渡をしていく中で感じたことがあると言います。

【キトンブルーのおうち 舟山和美さん】「譲渡してからその先というのは、飼い主の所に行っちゃうと私たちにできることは何もなくなる。ミルクママとしては、里親の所に行ってからも幸せを祈っている。できることって何だろうと」

そんな時、猫を譲渡した里親との会話が舟山さんの心を動かしました。

【キトンブルーのおうち 舟山和美さん】「ゲンちゃんという猫を里子に出したんですけど、その人が『どんなことが起きてもゲンを連れて逃げる。ずっと一緒に生きる』と言ってくれた。私たちも頑張ろうと思って、保護犬猫のみんなを連れて逃げられるように考えよう、というふうに考え方が変わった」

舟山さんは、ゲンちゃんが里親と一緒に逃げられる場所を作ろうと決心したのです。しかし、避難所の状況を調べて分かったのは厳しい現実でした。

2004年の7.13水害では、集中豪雨によって三条市や旧中之島町の川の堤防が決壊し、多くの人が避難を余儀なくされました。ペットと一緒に避難した飼い主たちもいましたが、避難所での共同生活で迷惑を掛けられないと、多くのペットが県の施設に預けられました。