【記者リポート】
「犯人の足跡を追うため、警察犬が入りました」

4年前、新潟市中央区の万代シテイで切り付け事件が発生。現場から逃走した男を確保するため、警察犬が投入されました。このとき、現場に出て犯人の足取りを追ったのが『リア号』という警察犬でした。11年にわたって殺人や強盗など420件もの事件捜査で活躍し、数多くの賞を受賞した優秀な警察犬でしたが、去年の4月、病気のために14歳1か月で息を引き取りました。

【県警本部鑑識課警察犬係 遠藤祐一係長】
「一生懸命、何事にも仕事してくれましたし…。担当が変わっても本当にその人と一緒に仕事しようとする気がある、非常に素直な警察犬だったんですね」
その『リア号』が抜けた穴を埋めるため、警察犬として仲間入りしたのが『アイ号』でした。人好きで明るい『アイ号』は生後11か月。現在は、現場で鑑識の指示が通るように「人の命令に従う」という、初歩的な服従訓練を重点的に行っています。
【県警本部鑑識課警察犬係 遠藤祐一係長】
「座れ!来いじゃないよ」

訓練を初めて1か月。まだ加減が分からないため、指示通りに動けないことも多々あります。
【県警本部鑑識課警察犬係 遠藤祐一係長】
「まだまだ点数もそんなに付けられるぐらいではないですね。もっと訓練を重ねてというところですかね」
ただ、警察犬も性格はそれぞれ。成長のスピードは違うようです。
【県警本部鑑識課警察犬係 遠藤祐一係長】
「最初来たときは、他の犬たちもそうだったんですが、なかなか覚えなかったりしていたんですけど、徐々にやればやるほどしっかり覚えてくれているので、すごく今後に期待しています」

現在、新潟県警の直轄警察犬は『アイ号』を含め全部で3頭。それぞれ違う性格の先輩は『ディディ号』と『イドゥナ号』。県警の警察犬としては初めてのラブラドール・レトリーバー『ディディ号』は、6月で5歳になります。少しシャイで人見知りする性格ですが、有事の際には3頭の中で一番現場に出る即戦力です。
そして6月で12歳になる年長の『イドゥナ号』は、穏やかで慎重な性格で、常に冷静沈着なベテランです。
