新潟のSDGsに関する取り組みをご紹介します。今回、注目するのは「住み続けられる街づくり」です。人口流出に悩む自治体が多い中、4年連続で転入が転出を上回っているのが新潟県の出雲崎町です。その理由とは?

【記者リポート】
「人口4000人ほどの出雲崎町。この小さな町で4年連続住む人が増えているということです。町が打ち出した施策とはいったいなんなのでしょうか」

出雲崎町の「多世代交流館 きらり」

秘密を探りに向かったのは「多世代交流館きらり」。出雲崎で子育て応援の拠点となっている施設です。

【出雲崎町こども未来室 金泉修一室長】
「出雲崎町は長い年月をかけて、きめ細かい子育て支援を行っています」

4年連続で転入が転出を上回っている要因のひとつと考えられるのが、手厚い子育て支援です。出雲崎町は、保育料の無償化や18歳までの医療費全額助成などに加え、妊娠で30万円、出産で20万円を贈る「幸せを運ぶコウノトリ祝金」を去年、創設。加えて、不妊治療・不育治療の助成金も交付しています。こうした取り組みを合わせると、18歳になるまでに『1人当たり270万円ほどの支援』が受けられることになるそうです。

ただ、出雲崎町こども未来室の金泉修一室長は、「転入超過は子育て世代への心のケアなどソフト面での取り組みも評価された結果」だと考えています。

出雲崎町こども未来室 金泉修一室長

【出雲崎町こども未来室 金泉修一室長】
「やはり経済的な支援だけでは、『真の子育て支援』とは言えない。経済的支援と心の寄り添いというような悩みの支援を同時並行でやっていくことが重要」