青空が広がり春の陽気となった春分の日だった21日、まだ多くの雪が残る新潟県津南町では、雪の下で冬を越した『にんじん』をめぐる“熱い戦い”が繰り広げられました。180cm積もったの雪の下に眠るにんじんを掘り起こす『雪下にんじん堀り競争』です。

【記者リボート】
「普段は、雪下にんじんを重機で掘り起こしますが、きょうは違います。皆さんが手に持つ“スコップ”で挑みます」

春の味覚である『雪下にんじん』の認知度向上を目指すPRとして、津南町や地元農家らによって2022年に始まったこのイベントには、今年は新潟県内外から20チーム111人が参加しました。

一度に掘れるのは1チーム4人まで。
号砲と共に、大きな坂の上に並んだ各チームは転がるように駆け下り、雪原を一斉に掘り始めました。

昨年よりも雪は少ないそうですが、雪を掘り進んでもなかなか土が見えてきません…。競技時間は、休憩をはさんで前後半で15分ずつ。前半が終了する頃にようやくにんじんが姿を現したチームも…。
「前半終わって、いゃキツイですね。後半フルパワーで頑張りたいと思います」
「雪は全然冷たくないです、熱いです!もう汗だくです!!」
残りの力をふり絞っての後半戦。ラストスパートでは各チーム終了時間ギリギリまでスコップを振るいました。
「最初から自分たちの目標にしていたのは“記録よりも記憶”。記憶に残されたのかなと思います」
「味はどうかな…甘い!」

掘り起こした『雪下にんじん』の総重量が最も多いチームが優勝。
皆さん果たしてどれぐらい獲れたのか…?
優勝は、新潟県十日町市から仲間で参加したチーム。
掘り出した『雪下にんじん』の総重量は52.1kgでした。

【優勝チーム】
「最後は中年パワーで頑張りました」
「雪下にんじんは初恋と同じくらい甘かったですね」

【応援していた子ども】
「お父さんたちかっこよかったです。大きな声で応援しました」
掘り起こした『雪下にんじん』は“参加賞”になるということで、各チームで持ち帰って美味しくいただくということです。
