組み立てが完了した車両がクレーンに吊るされ、ゆっくりと降りてきました。これから納品に向けて、最後の点検作業です。

新潟市東区から世界へ!

北陸重機工業は、このような保守用車のほか、トロッコなど観光地で活躍する機関車など、様々な種類の鉄道車両を製造しています。1年に10台から20台ほどを製造し、これまでにおよそ2000台を送り出してきました。

海外向けの車両も製作している

そのうちの4割ほどは、海外で活躍しています。

【北陸重機工業 霜鳥励さん】
「世界からお引き合いいただいて、実際に使っていただいている」

当時製造中だったのは、東南アジア・ミャンマーから受注した保守用車です。

【記者】
「ミャンマーでどんな時に活躍する車両ですか?」

【北陸重機工業 霜鳥励さん】
「ミャンマーの都市高速というところで、レールを交換する作業です。古くなったレール、すり減ったレールを実際にクレーンで持ち上げて、新しいものに交換する作業です」

北陸重機工業が製作する車両は世界各地で活躍している

ODA=政府開発援助の依頼に応じて、海外に製品を届けていて、アジアだけではなくアフリカにも車両を納入しています。北陸重機工業の機関車は、世界18の国と地域で活躍しています。

【北陸重機工業霜鳥励さん】
「普段(日本だと)当たり前にように(鉄道に)乗っていますけど、海外だとレールがすり減っちゃってて事故がおきたりとかっていうのがあるので、そういうのを防ぐためにODAとして日本政府からの資金援助で作っている」

ミャンマー国民の足である鉄道を縁の下で支えるこの車両は、本体にクレーンを取り付けて完成します。現地での活躍が目に浮かびます。

【北陸重機工業 霜鳥励さん】
「電車に乗る人たちは多岐に渡る。小さいお子さんから高齢者の方々まで幅広く、特定の人じゃなくて、全ての人たちの役に立っているよなと思います」

北陸重機工業 霜鳥励さん

普段人の目に触れない所で働き人知れず鉄道の安全を守っている保守用車。世界中で活躍する縁の下の力持ちは、新潟市東区から出発しているのです。

(BSN NEWS ゆうなび 2020年12月10日放送)