9月にバレエの名門・新国立劇場バレエ団に入団した、新潟県新発田市出身の18歳プロダンサー五月女翔子さん。
「バレエの道でトップになる」という、その“覚悟”に迫りました。

【五月女翔子さん】
「私はまだ、足を踏み入れたかな…くらい(笑)」
「一日でも早く上手になりたいって思うので、毎日バレエのことを考えて、ここをどう意識してとか…。頭の中でずっと考えてます」

長いプロの道をスタートしたばかりの五月女さんが、今、最も力を入れている動きは、つま先とひざを開いて踊る『アンディオール』。ダンサーを美しく見せるこの動きは、バレエの基礎であり“永遠のテーマ”です。

「意識だけじゃなくて、トレーニングとかバーレッスンの中で、自分の体を“アンディオールできる”ようにつくっていくってのが、一番大きい課題です」

五月女さんは4歳の時にバレエを始めました。
新発田市や新潟市のスタジオでスキルを磨き、全国コンクールで優勝するなどして頭角を現してきました。
そして高校生になり、周囲から留学を勧められ、夢だったプロへの思いを膨らませます。

「それまでは、勉強して普通に大学に行って生きていくと思っていた」
「バレエとの向き合い方が変わって、いちから全部基礎も見直して…」

「バレエの本場 ヨーロッパで踊りを磨きたい」と五月女翔子さんは2023年、16歳のときに1人でベルギーに留学します。初めはわからなかったオランダ語や異文化での生活自体にも苦労する中、憧れのプロになるため練習に励みました。

「高校をやめて行ったからには『絶対にプロになりたい』と思って行ったので、覚悟決めて、それでつらいことも乗り越えたっていうのは、人として成長できたかなと思います」

2年間の留学を経て2025年に帰国し、新国立劇場バレエ団の試験を突破。
念願だったプロの道を歩み始めた五月女翔子さんは、先輩たちのバレエには圧倒されているそうです。

「見てて『あ、きれい』とか『美しい』とか、プロだなって見ていて…」
「心を動かせるダンサーになりたい」

日常にはない動きが多いバレエに欠かせないのは筋力。そして抜群の柔軟性と強い体幹がプロのバレエを支えています。

そんな五月女さんは「和菓子が大好きです」とのこと。
餅が大好きな五月女さんは、特に“みたらし団子”がお気に入りだということです。

「あまじょっぱいのが好きなんですよ」
「みたらし団子とかあんこは、日本でしか食べられないから」
「帰ってきて食べられて…おいしい!」と自宅で笑顔を見せました。

夏からは東京での生活を始めている五月女さん。
技術や経験を積み重ね、「もっと多くの人に自分を見てもらいたい」と話します。

「芸術なので、正解がないからこそ“突き詰めていくこと”の楽しさがある」

その第一歩となる札幌での“デビュー公演”もまもなく…。

「技術もつけないといけないし、もっといろいろな経験をしないといけないと思うので、今はやっぱり積み重ねをして、最終的にはトップで踊りたいなと思います」

「自分の踊りがイヤになることもよくある」と話す五月女さんですが、それも懸命に自分と向き合えばこそ。
今は基礎を徹底し、ゆくゆくは世界にも出たいと話している五月女さんです。