新潟県五泉市に農業用水を送り出している『早出川ダム』は、今夏の記録的な少雨で貯水率が0%になっていましたが、6日から続くこの大雨で、12日午前8時時点での貯水率が一気に94.4%となりました。

5日と12日とを比べると、ダムの法面の高いところまで水がたまっているのが分かります。6日の午後から降り出した雨で、貯水率は7日に71.5%、8日には90%超えと、一気に回復していました。

サトイモ農家の高岡一雄さんの畑では、これまでの高温と渇水で土が乾き、葉が焼けるなどの被害が出ていましたが、今はこのところの雨で土の色は濃くなり、水たまりができていました。

「これまでは葉っぱを触ると柔らかい感じだったのが。今はイキイキしている」

ただ、高温と渇水があまりに長かったため、サトイモにとって“救いの雨”となったかどうかはまだ分からないそうです。

「肥しをあげているんですけど、その効果がみられなかった」
「これからこの雨をもらって期待はするんですけど、掘ってみないとわからない」

2か月後に収穫が始まるというサトイモ畑。

「問題は気温。これから暑くなってしまうと、その影響がどう出てくるか…」
「水の心配はもういらない」

こうしたなか、JA新潟かがやきでは12日にサトイモの生育状況を調査。
毎年この時期に収穫前のイモの大きさや茎の長さなどを調べて収量や収穫時期を予測しているそうです。

【JA新潟かがやき 五泉園芸組織連絡協議会 野菜部会 大湊弘明 部会長】
「五泉地域一部では水不足ところもありますけど、ほぼ完遂できているような地区の方が多い。これから天気も良くなってイモも太っていく時期なので、例年通りの収穫は期待できると思います」

五泉市では、早いところで1か月後からサトイモの収穫が始まるということです。