同じ地域の住民同士が生徒と先生に… ~新たな“教室”への挑戦~

10月13日、『雷神』は新しい形でのスマホ教室に挑戦しました。会場となったのは和島地域の中学校。講師も、いつもの高専生ではなく中学生です。

まずは『雷神』のスタッフが、中学生に教え方のコツを伝授します。

【『雷神』スタッフ】「なるべく日本語で!例えば『アイコン』だったら『絵』とか『図』って言ってあげたり…というのが大事になってくる」
中学生講師たちがコツを覚えたところで教室がスタート。
最初は硬い表情も見られた中学生講師たち…。
時折『雷神』のスタッフもアドバイスを送っていましたが、教室が始まって数分後には、中学生講師たちは身を乗り出すように教えていました。

子どもも、高齢者も、同じ地域に住む住民。ここに今回の企画の狙いがあります。
【雷神 原洋介社長】「シニアの質問って『すぐ画面が消えちゃう』とか、ほとんどすごく簡単なことなので、中学生でも教えられる。支所の方とか中学生の子とかで、地域の問題は地域で解決できる」

『雷神』のスタッフが中山間地域を回って教え続けるのではなく、『雷神』が地域の先生役を育てることでデジタルデバイド解消を地域で完結することを目指すのです。

【中学生講師】
「おばあちゃんたちに感謝されると自分もすごくうれしくなったので、今度は家に帰ったら自分のおばあちゃんたちにもいろいろ教えたりしたい」

「家族とかでラインとかグループで喋れたらとても良いと思うので、私たちが教えてあげられたらなと思う」

参加した高齢者たちも、スマホの知識以上のものを得られたようです。

【76歳の参加者】「若い人とあんまり話はしないが、近くで接して本当に優しくて、それから親切で…。こんなにうれしいことはないですわ」

【71歳の参加者】「近くにいると本当に助かるなと思った。いいきっかけだなと思った。これからも何回もやってほしい」

【雷神 原洋介社長】「地域の人同士のせいなのか、和気あいあいとしてて…。前から知っているおじいちゃんおばあちゃん相手みたいな感じで、こんなに生徒たちがお話しできるんだなと。ほとんど手放しでやったのだが、予想以上の結果だった」

長岡市は、デジタル化が進めば『どの地域でも持続可能な地域づくりができる』と期待感を持っています。

【長岡市地域振興戦略部 渡邉一浩部長】「もっと便利になっていくと、買い物や遠隔医療などにも可能性がある。自分たちの大好きな地域に住み続けられるということが、結果的に持続可能な地域づくりに繋がると思っている」

学生と行政とベンチャー企業とが目指す『デジタルの力による地域づくり』。
新潟県長岡市で始まる新たな事業が、好きな場所で住み続けることができるヒントになるかもしれません。
