新発田市にできるのは、岡山自主夜間中学のように民間が運営する『自主夜間中学』。週1回、毎週火曜日の午後6時から授業を行う予定で、誰でも無料で通うことができます。
この自主夜間中学校を作るために奮闘してきたのが西新発田高校の教諭で、社会科部の顧問を務める松本英也さんです。社会科の授業で夜間中学を取り上げた際の生徒の言葉がきっかけでした。

松本英也さん
「みんなで意見交換をする中で、新潟県にはまだないということを私が触れたときに、生徒が『何でないんだ』と、『すぐ作れ』というふうに私が責められたってことがありました」
文部科学省は、各都道府県と政令指定都市に少なくとも1校の夜間中学の設置を目指していて、現在32の都道府県と政令指定都市に53校が設置されています。県内では、新潟市が設置の検討を進めているものの、まだ夜間中学はありません。
松本英也さん
「学校の教員として30数年間生きていく中で、『これは作らなきゃいけないな』っていう気持ちにならなかった自分に、私自身に責任があるなと思います」

生徒に言われた純粋な言葉が頭から離れなかったという松本さん。社会科部の活動とは別に、西新発田高校のOBや教育関係者らと『夜間中学校をつくる会』を立ち上げ、夜間中学の学習会を開いたり、県や新発田市に公立での開校を申し入れしたりしてきました。生徒たちもチラシを配るなどして協力してきました。