自分と向き合う時間で気付いたこと ~モノづくりの道~
熊谷
「やっぱりここで本当にやりたい事と向き合わなければ、後悔するだろうと考えて奨学金を借りてでも自分のやりたいことをまずやってみるんだと。うまくいくかどうかわからないけれども努力してみようと、そういう思いが1つあったので」
プロダクトデザインの専門学校へ進学するために上京した。

熊谷
「1年生の時にプロダクトデザインとはなんぞやという授業を受けました。プロダクトデザイナーという資格があるわけではないので、どうやったらプロダクトデザイナーになれるのかなっていう時に、非常勤講師の先生方とか専任の先生方とか、デザイナーとして働いてこられた方々がたくさんいらっしゃって、質問をした時に、コンペで結果を出すしかないと知って…」

多数のコンペに挑戦。
「世界ベンチ・イス創作コンテスト」(2013年)グランプリ、「MUJI AWARD 04 in CHINA」(2013年)入選など、様々な賞を受賞。学生時代に徐々に成果を出し実力をつけていった。

熊谷
「結果が出てる5倍ぐらい落ちてますね、コンペ。落ちたコンペは何故ダメだったのか、しっかり向き合って分析もしました」
卒業後、最初に就いた仕事はクレイモデラー。
クレイモデラーとは、デザイナーが思い描いたイメージをクレイと呼ばれる工業用粘土を使って立体化し具現化する仕事だ。

3年間で技術を身につけた後、デザインコンサルティングの仕事に転職。パソコンや電話対応など仕事の基本的な部分を学んだ。
そしてヨネノイデザインへ入社。念願だったプロダクトデザインの仕事だった。
しかし、相次ぐ先輩たちの退社で思わぬ窮地に立たされる。