この夏の猛暑で海水温が上昇し、陸奥湾で養殖するホタテが大量にへい死したことを受け、宮下宗一郎青森県知事は親貝の確保や漁業者の金融面への支援として総額5億円あまりの補正予算案を県議会に30日、追加提案する考えを示しました。

これは29日の定例県議会の一般質問で、田中順造議員からの質問に宮下知事が答弁しました。

宮下宗一郎青森県知事
「来年の生産対策に全力を尽くす必要があります。親貝の確保や金融面での支援などの対策については、あす補正予算を追加提案したいと考えております」

陸奥湾で養殖するホタテは、この夏の猛暑で海水温が上昇した影響で複数の海域で大量の稚貝がへい死していることが確認されています。このため、2024年度以降の生産につながる親貝を確保する事業への補助や漁業者の生活資金や運転資金などの支援を県に求める声が相次いでいました。

宮下宗一郎青森県知事
「県費で2.3億円、事業費ベースで約5億円の対応となります。今回の高水温というのは緊急事態なんだと思います。災害に等しい、むしろ災害だと言ってもいい状況。これからまずは乗り越えることが大切だと思います」

宮下知事は30日に県議会に補正予算案を追加提案して、県としての支援を進める方針です。