地域の伝統行事を象った最中
五所川原市の岩木川すぐ近くにある不二屋製菓は、昭和23年に創業した菓子屋です。色とりどりの上生菓子にパイや焼き菓子など、見ているだけでも楽しい和洋菓子が並ぶショーケースの一番目立つところに「むしおくり最中」があります。

「虫おくり」とは津軽地方の伝統行事で、虫と呼ばれる人形とともに集落を練り歩き、五穀豊穣と無病息災を祈願します。


その虫をデザインしたお菓子を作るのは坂本憲哉さん。不二屋製菓の3代目です。高校を卒業するとすぐに菓子職人の道を歩み始めた坂本さん。専門は和菓子と、最初から決めていました。


不二屋製菓 代表取締役社長 坂本憲哉さん
「あんこ好きですね。小さい時からあんこが好きです、はい。ずっと小さいときから食べているから食べると落ち着く感じですね」

五感を研ぎ澄ませた職人の技
最中の決め手となるのも、あんこ。小豆は皮が柔らかく風味がいいと、北海道産を100%使います。
水で丁寧に小豆を洗うと、小豆のへそと呼ばれる、粒の表面の白い部分を外すために、30分から40分煮ていきます。

