青森県八戸市の弁当製造会社「吉田屋」の弁当による集団食中毒問題について、八戸市保健所は26日、食中毒患者が26都道県で394人になったと調査の最新情報(速報値)を公表しました。前回の発表から5道県124人の増加となります。また、患者の喫食した弁当の種類について18種類であると公表しました。
八戸市保健所によりますと26日発表の患者394人のうち、10人が入院治療を受けたということです。このうち9人はすでに退院していて、残る1人は27日に退院予定でいずれも快復か快方に向かっていると見ています。また、今後の患者数の見込みについては調査依頼をした自治体の4割からまだ回答がなく、増える可能性があるとしながらも体調不良者が多かった自治体からの回答が済んでいるため大幅に増加しないとの見方を示しました。また、食中毒症状が認められた弁当について八戸市保健所は、現時点で18種類と発表しました。吉田屋は9月16日と17日に製造・納品した「商品不良」の弁当は12種類とホームページで公表していましたが、八戸市保健所によりますとこのうち2種類(贅沢かに盛り極弁当・三陸海鮮浜の雲丹めし)からは患者報告はなく、別の8種類と合わせて18種類から報告があったとしています。
食中毒患者が発生している弁当は15日と16日に製造・納品されたものとわかっていますが、八戸市保健所によりますと、これらに使用されている米は14日と15日のともに午後9時から10時頃に岩手県の委託業者から吉田屋に納入されたということです。
米は2日間で計約1.5トン納入されていました。このうち14日の納入分について吉田屋は盛り付けをしようとした際「通常より熱かった」ため真空冷却機で冷却を実施したと保健所の聞き取りに答えたということです。14日に納入されたものは冷却前の米の中心温度は45℃で、30℃まで冷却したとしています。なお、15日の納入分については現在確認中だということです。保健所は、今回の食中毒は細菌が原因であるため温度と時間に注目しているとしながらも、吉田屋納入時の温度が食中毒の因果関係にあるかは今後の調査なると説明しました。