みなさんは化学物質過敏症という症状を知っていますか?身の回りにある芳香剤や洗剤、化粧品などに含まれる微量の化学物質に体が反応し、頭痛や吐き気などの症状が出ます。
また重症化した場合、学校や仕事に行けなくなるなど日常生活にも支障があり、2009年には中毒症状の1つとして国に認められました。疫学調査では成人の13人に1人が症状を発症する可能性があり、青森県内で推定される患者数は9万人を超える計算になります。
こうした中、症状に苦しむ人たちが青森県庁を訪れ、支援を求める要望書を提出しました。

29日、石川真紀さんたち化学物質敏感症の症状を訴える5人が青森県の小谷副知事と風張教育長に要望書を手渡しました。
要望書では公共施設や教育機関などで広く周知することや青森県内に治療ができる医療機関がないことから早急に医療体制を整備することを求めています。

※CFS支援ネットワーク 石川真紀会長「化学物質過敏症が原因で仕事を辞めなくてはいけなくなった人や、学校に行くのが難しくなった人、私のように介護を受けられなくなってしまった人の権利を取り戻したいなと思います」

また、このあと行われた青森県との懇談会では当事者たちが切実な思いを打ち明けました。
※化学物質過敏症の患者「世の中にまったく伝わっていないのでそれがすごく腹立たしい。医者にいってもどこも悪くないと言われるような状況で困っている人がたくさんいると思う」
青森県は症状の周知に努めるとしたものの医療体制についてはかかりつけ医に相談するよう呼びかけるに留まりました。