こちらは短歌甲子園で初優勝した青森明の星高校のメンバーです。大会は8月20日に岩手県盛岡市で行われましたが、決勝の直前にある大きなトラブルがあり、不安を抱えて臨みながらの快挙達成でした。
歌人・石川啄木の出身地・岩手県盛岡市で開かれた全国高校生短歌大会・短歌甲子園。全国から21校が参加し、団体戦の決勝は青森明の星高校と八戸西高校の県勢対決となりました。1チーム3人、先鋒・中堅・大将がお題の漢字をもとに作品を発表します。
※短歌甲子園の読み上げ
いつだろう
呼応の副詞になったのは
私、君とはセットじゃないぞ
明の星高校の大将・棟方悠月さんは友人との人間関係を学校の授業で習った「呼応の副詞」で表現。そして、優勝経験のある八戸西に3勝して見事、初優勝を飾りました。ただ、大会の直前にはある大きなトラブルがあり、全員が不安を抱えての出場だったといいます。

※大将・棟方悠月さん(2年)
「本物の大将は黒瀧晶という人ですが、黒瀧晶は直前に体調を崩してしまって出れない状況になってしまったので、補欠の私が代わりに参加することになった」

※先鋒・船橋拓実さん(1年)
「プレッシャーをすごく感じたけど、それでも参加するのは決まっていたので行くしかないんだと」

本来、大将を任されていた2年生は体調不良のため欠場しましたが、大会までの1か月間、毎日のように短歌を詠んで、磨いてきた技術や語彙力で初の栄冠をつかみました。その瞬間の思いを中堅の豊川夏蓮さんは、短歌でこう、表現してくれました。

※中堅・豊川夏蓮さんが詠んだ短歌
優勝に名をつけられぬ涙あり
歓喜、感動、辛苦、
それとも…
※中堅・豊川夏蓮さん(2年)
「優勝が決まった瞬間になんの涙かわからないんですけどあふれてきてしまってその涙がただのうれし涙じゃない」

今回の挑戦で言葉を紡ぐ難しさと喜びを知った3人はこれからあらためて、奥深い短歌の世界を探究していく決意です。
※大将・棟方悠月さん(2年)
「1次リーグを突破できたのは晶のお蔭ですし、本当は一緒に行きたかったけど来年は一緒に出場して優勝したいと思います」
