20年ぶりに県政の新たなリーダーが決まる青森県知事選。候補者が掲げる主な政策をお伝えします。きょうは、「教育・子育て支援」です。

子育て世代が求める「教育・子育て支援」

青森県内で生まれる赤ちゃんは年々少なくなっています。人口動態統計によりますと、第一次ベビーブームと言われる1949年の5万1475人をピークにその後は減少傾向が続き、2009年からは1万人を割り込み、2022年は6348人と過去最も少なくなりました。また、1人の女性が生涯に産む子どもの数を表す「合計特殊出生率」は、2021年は1.31で3年連続で低下しています。子育て世代が考える「必要なこと」とは―。


※子育て中の人は
「ストレートにいうとお金。もっとほしいですね。チャイルドシート1つ買うのに数万円かかってしまうし、2人ってなると2つ絶対に必要なので産んでも最低限の負担はしてくれるんだって思うと産みやすいかもしれない」
「いまって核家族でなかなかおばあちゃんが手伝いに来てくれるとか、そういうのもなかなかないのでファミリーサポートセンターみたいに、もっと家の中にこもりがちな親を助けられる制度とかがもっと増えていけば」

政府としても「異次元の子育て支援」に動き出す中、新たな県政のリーダーはどんな政策を打ち出すのでしょうか。


※宮下 宗一郎候補
「子どもたちの未来の可能性を大きく広げるため、個別学習を推進し、学校では生きる力を育むためにアクティブラーニングを中心とする学習プログラムをしっかりつくっていきたい。支援が必要なお子さまもたくさんいらっしゃると思います。医療的ケア児も含めて県が主体となって関係機関と連携して支援の輪を広げていきたい」

宮下 宗一郎候補は、合計特殊出生率を人口が減少しないといわれる「2」以上に引き上げる対策「青森モデル」の確立や高校生・大学生に対する「給付型奨学金」の拡充を掲げています。


※横垣 成年候補
「学校給食費を無料にするとか、制服を自由化するとか、学校教材を無料化にする。私はできれば公共施設の使用料・利用料も子どもについては無料にしていきたい」

横垣成年候補は、給食や教材のほか公共施設の利用についても無料にし、制服については家計の負担になっているなどとして生徒の服装自由化を導入する考えです。


※小野寺 晃彦候補
「学校給食無償化をしっかり実現していく。次は保育所の副食費(給食費)、2歳児以下の保育料の無償化と一つずつ順番をきっちりと打ち出して発表しています。まずしっかりと財源を確保していく。創業起業でしっかり経済を高めていくこともありますし、歳出の見直しをしていくこともあります。「異次元の子育て支援」という国の制度もできてきます。そのあたりをうまく取り込んで実現していく」

小野寺晃彦候補は、国の制度や歳出の見直しで財源を確保した上で教育にかかる経費の段階的な無償化や、妊娠中から一貫してケアする「親子はぐくみプラザ」の全ての保健所への設置を実現すると訴えています。


※楠田 謙信候補
「青森はいい所だなという教育を小学校でもしていきたいとは思っている。ふるさとにいい思い出があると、ゆくゆくは青森に帰ってくる人が多いと私は思うので、そういう教育を取り入れたいと思っています。(子育て中の)お母さまが働きたいと思ったときに子どもを預けるところがないのが一番の問題。そこを改善はしたいと思っています」

楠田謙信候補は、子どもの預け先を確保して子育てと仕事の両立を支援することやふるさとの魅力を伝える教育を進めたいと主張しています。

「教育・子育て支援」、それぞれの候補者の訴えです。宮下 宗一郎候補は合計特殊出生率を「2」以上に引き上げる「青森モデル」の確立や「給付型奨学金」の拡充。横垣 成年候補は給食や教材を無料にする、制服の自由化。小野寺 晃彦候補は教育経費の段階的な無償化や妊娠中から親子のケアを行う「はぐくみプラザ」の設置、楠田謙信候補は子どもの預け先確保やふるさとの魅力を伝える教育を訴えています。

青森県知事選・候補者に聞く、次回は「医療・介護・福祉政策」です。