文化審議会は、人間国宝=重要無形文化財保持者に青森県弘前市出身の藤田正堂さんら4人を認定するよう、文部科学大臣に答申しました。青森県出身者が人間国宝に選ばれると、制度が始まって以来初めてです。
県出身者で初めて人間国宝として認定するよう答申されたのは、弘前市出身の藤田正堂さん67歳です。漆を使った装飾技法「蒟醤(きんま)」の作品を手がけています。
人間国宝の認定を答申 藤田正堂さん(67)
「うれしさはあった。認定というのは単に作品が受賞してうれしいというものとは違いまして、これからの日本の漆芸、また蒟醤の技法を後継者育成というような形で、これからの若い人たちに伝えていかなければならない使命もあります。これをどういった形で、私の今の思いを伝えていくかに苦慮しています」
藤田さんの作品は、平らな仕上がりとなる装飾技法「蒟醤」に凹凸をうみだす技法「彫漆(ちょうしつ)」を取り入れています。
香川県出身の人間国宝 磯井正美さんにも指導を受け、研鑽をつみました。
日本最大の伝統工芸品のコンクールで最高賞も受賞しました。
受賞作品の「律」は、鏡のような光沢が美しく、取っ手は貝と漆を交互に重ねて作られています。
藤田正堂さん(2013年取材映像)
「弘前城の石垣の稜線を意識して形を作りました。それと彫漆の技法を使って、ストライプでブルーのグラデーションを表現しました」
藤田さんは、県工業試験場に勤務していた父親から津軽塗を学んだあと、香川県で「蒟醤」を学びました。いま、新たな挑戦として模索しているのは、津軽塗と蒟醤の融合です。
人間国宝の認定を答申 藤田正堂さん(67)
「何度か作品としてトライしたのですが、なかなか融合という面で、うまくしっくりとした作品が仕上がらず、これから模索をしていきますが難しいですね。ただ、ここ(=弘前)に住んでいるから、トライしていかなきゃいけないと思っています」
人間国宝は、答申通りに決まる見通しで、藤田さんを含めて109人となります。
※「蒟醤(きんま)」の「醤」の字は正しくは旧字になります。
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