11月下旬、青森県内に住む70代女性が警察官を名乗る男から現金計600万円をだまし取られる詐欺被害にあったことがわかりました。
警察が特殊詐欺事件として捜査しています。

十和田警察署によりますと、11月下旬、県内に住む70代女性の家の固定電話に、NTTを名乗る男と大阪府警の警察官を名乗る男から
「あなたの電話番号が犯罪に使われているので、あなたの資産を調べる必要がある」などと電話がありました。
女性は資産調査の名目で金地金200グラムを購入し、警察官に渡すように指示されていましたが、購入した貴金属店から十和田警察署に通報があり、一度は被害を免れていたということです。

しかし、今度は12月11日に、女性の家の固定電話に大阪府警の「タジマ」を名乗る男から「再度捜査に協力してもらう」 と電話がありました。
指示を受けた女性がLINEアカウント「タジマ」を登録したところ、
今度はLINEの音声通話で大阪府警の「ヤマダ」を名乗る男から
「あなたの資産を調べるために、現金300万円を回収しに行く」などと言われ、
女性は指示に従い、現金300万円を自宅前に駐車した自分の車のボンネットの上に置いたということです。

すると、再び女性の家の固定電話に、十和田警察署のイケダを名乗る男から
「ヤマダは特殊詐欺グループの犯人なので、おとり捜査に協力してもらいたい」
「現金はそのままにして、犯人の指示に従って下さい」

などと言われ、現金をそのままにしておいたところ、現金が無くなっていたということです。

さらに翌日の12日には、ヤマダ(大阪府警を名乗る男)からLINE通話で、再び300万円を車に置いておくよう指示があり、女性が現金300万円を自家用車のボンネットの上に置きました。

その後、再びイケダ(十和田警察署を名乗る男)から電話がありましたが、女性はイケダとヤマダの声が同じであることに気付きました。不審に思った女性が車のボンネットを確認しましたが、すでに現金は無くなっていたということです。

警察は、急に電話があり金品を要求された際は、家族や知人、最寄りの交番や警察署に相談し、絶対に1人で対応しないよう呼び掛けています。