入院患者へ提供する「給食」の検食を適切に行わなかったとして、国立病院機構 八戸病院に勤務する60代の男性職員が懲戒処分を受けました。

停職1か月の処分を受けたのは、国立病院機構 八戸病院の栄養部門に勤務する60代の男性職員です。

男性職員は、2019年4月~2025年7月までの間、入院患者へ提供される夕食の検食を一部しか食べず、残りを自宅へ持ち帰ったほか、検食の記録には、すべて食べたかのように虚偽の記載をしていました。

検食は、朝食と夕食の2回ありますが、男性職員はこのうち夕食の時だけ、一部しか食べずにタッパーに詰めている様子を他の職員に目撃されていて、内部通報があったことから今回の件が発覚しました。

聴き取りに対して、男性職員は「年齢の影響もあってか、夕食をすべて検食するのは難しく、捨てるのはもったいなく家に持って帰って食べていた。申し訳ないことをした」と話しているということです。

国立病院機構によりますと、これまでに入院患者への被害は確認されていないということです。

職員の懲戒処分を受け、病院は「常日頃から、食材管理及び検食に関するルールの遵守徹底を指導していたところであるが、職員がこのような、非違行為を行ったことは、誠に遺憾であり、引き続き指導を徹底して、再発防止に努めていきたい」とコメントしています。

病院では、検食の記録の確認が不十分であったことから、改善策として複数人で検食の記録を確認するほか、検食を行った人に喫食確認を行うことにしています。