青森県十和田市の山で撮影された映像。
イノシシの群れが移動しているのが分かります。この定点カメラが置かれた場所では、すでに例年の3倍ほどの数のイノシシが撮影されていて、撮影者は「繁殖が急速に進んでいる」と警戒しています。

1頭、2頭、3頭、4頭…。
映像に写し出されたイノシシの数は18頭に上ります。

6日午後5時半ごろに3台の定点カメラが捉えたのは、十和田市焼山から人里に向けて山を下る群れの姿です。

撮影したのは、高渕英夫さんです。

高渕英夫さん
「向こうから歩いてきて、先頭がこのカメラの前に来たときに作動し始めて…」

高渕さんは6年前から所有する山にカメラを設置していて、2025年はクマやイノシシが撮影される頻度が急増しています。特にイノシシは、すでに20回以上撮影されていて、これは例年1年間の3倍に当たるということです。

高渕英夫さん
「一番イノシシが増えている。カメラを設置しはじめて2~3年は映らなかったんだけれども、映りはじめたらどんどん増えてきた。クマとかシカよりもイノシシは(罠に)かかりにくい。警戒心が強いのかもしれない」

県内でのイノシシの目撃件数は昨年度153件で、4年前の2倍と急増していて、今年度もすでに87件に上っています。

農作物の食害も年々増えていて、県は生息状況や移動ルートを把握するため、情報提供を呼びかけています。